【野球】なぜプレミア12のアメリカはMLBがでないのか?WBCとの違いや国際野球連盟について調べてみた。

 

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WBSCプレミア12開催のきっかけ


元々プレミア12開催理由は国際野球連盟IBAF)の財政難である
2008年北京五輪を最後に野球は実施競技から除外されたため、国際オリンピック委員会IOC)からの補助金を失い、またIBAF主催の国際大会の開催などで出費がかさみ存続が懸念されるほどの深刻な財政難に陥っていた
そのため2011年、国際野球連盟IBAF)はメジャーリーグベースボールMLB)からの財政支援を受け入れることになった


MLBから財政支援を受ける条件としてMLBおよびMLB選手会が主催するワールド・ベースボール・クラシックWBC)をIBAFの世界選手権として公認するとともに、IBAF主催の国際大会の廃止、およびその他の国際大会が再編されることになった。その結果IBAF主催の新たなトップレベルの代表戦として、WBSCプレミア12が創設された。(wiki引用)

 

 

WBSCプレミア12が盛り上がらない理由



現在開催中の野球の国際大会プレミア12が盛り上がらない理由の1つにMLBの選手が出ないことが1番の理由だろう
シーズンが長いMLBでは、オフシーズンの休養が大事であると考えられており、プレミア12が開催される11月という時期は、選手も球団も派遣には否定的である。MLBにはMLBが運営するWBCがあり、今大会国際野球連盟が主催のプレミア12にはあまり乗り気ではない。またプレミア12にMLBの選手をだすよりMLBでいい結果を選手が出してくれるほうがお金になるのだ


中南米は野球が9月から2月までのウィンターリーグのためこちらも否定的である
しかし日本は今季シーズンが終了しており、またプレミア12はスポンサーや放映権などでお金になるために日本は全力なのだ

野球はなぜ歴史ある国際大会がないのか

 

サッカーでいうとW杯は1930年に開催されてからオリンピック以上の経済効果が見込まれる1番大きな大会となっている
しかし野球はWBCが2006年に始まってから非常に日が浅い。なぜ野球は有名な国際大会がなかったのか


実は野球の国際大会は1938年から2011年まで続いていた国際大会IBAFワールドカップがあった
しかしこの大会はほぼアマチュアからしか選出されずプロがでることはめったになかった
そこでここ最近財政難となった国際野球連盟MLBに助けを求めIBAFワールドカップをやめるよう言われた国際野球連盟IBAF)がプレミア12と変わり復活した

なぜ野球は国際大会にプロを送り込まないのか


この理由としてはすでにMLBがアメリカで1つの大きな産業として成り立っているからである。
10年前の少々古いデータだがこんなのがある
1つのリーグのスポーツ総収入として

MLB 30チーム    4257億円
NBA 29チーム    4080億円
NFL 31チーム    4800億円
NHL 30チーム    3252億円
マイナーリーグMLBの下の200チーム)  1908億円
プレミアリーグ 20チーム    2568億円
セリエA     20チーム    1498億円
ブンデスリーガ 18チーム   1375億円
フランスリーグ  20チーム   851億円
プロ野球 12チーム       1110億円
Jリーグ  18チーム        581億円

アメリカの4大スポーツの総収入が段違いに多いのである。ここまでのお金が発生してるとなると国際大会に出るより自国のリーグの第一線でやってることのほうが有益なのである
また今年はMLBで20億の年俸をもらっていた黒田投手も今季広島に4億円で移籍した
5倍もの差は日本のプロ野球MLBの市場からいって妥当なのかもしれない

野球とサッカーの歴史 


サッカーは12世紀ごろにはすでにイギリスで文献が上がっているが本格的にプロとして開始されたのは1890年ごろである
また1930年に第一回W杯が開かれたがこのときの参加国は少なく予選もなしで13か国の出場となった
日本には1900年初頭伝わり、1993年Jリーグができたのである

野球はイギリスの子どもの遊び「ラウンダース」などをもとにして、アメリカで1845年生まれ発展した
1876年ごろプロとして開始されMLBが始まった
1938年にIBAFワールドカップ(アマチュア大会)が始まった
日本では1872年に伝わり、1934年NPBが始まった

プロ野球のファンは3500万人、Jリーグのファンは1200万人というデータがある
また2009年度にJ1に所属したチームの平均営業収入は33億100万円で、最も高収益だったチームでも64億3200万円

週刊東洋経済は2010年12月4日号で、読売ジャイアンツの売上高が推定250億円、阪神タイガースが同150~200億円と試算した


プロ野球が80年、Jリーグが20年と歴史の差をみてみるとJリーグの年俸がプロ野球に比べまだまだ安いのは当然なのかもしれない

国際野球連盟IBAF)の失敗


国際野球連盟IBAF)主催のIBAFワールドカップ(1938年から2011年)は長い歴史があるにも関わらずサッカーのW杯ようになれなかった。それはアマ限定の大会だったからである。これは1998年からプロも可能になったがスポンサーもろくにつかず、日本もプロを送り込んだこともあるがこちらの国際大会にでるより日本やアメリカが自国の大会にでるほうがお金になるのである

1992年にはオリンピック競技に野球が追加されたが、2008年を最後に除外されている。これも国際野球連盟の衰退の1つであり、オリンピック競技から外されると国際オリンピック委員会IOC)からの補助金を失い、世界的な大会ができなく野球が世界に広まらなくなってしまう


そこでお金がなくなった国際野球連盟IBAF)はMLBに助けを求めるのですがここはMLB
MLB主催のWBC国際野球連盟IBAF)の世界選手権として公認するよう条件をつきつけた


もう国際野球連盟IBAF)は、「はい」というしかなく現在はMLB主催のWBCが1番大きな国際大会ということになっている
サッカーならFIFAが絶対的権力があり、1つのリーグのために従うなどありえない
最近ではインドネシアが政治的理由でW杯2次予選から除外された

しかし今野球では立場的にMLB国際野球連盟IBAF)となっている

現在1番大きな野球の国際大会のWBCは現在MLBが運営しており、第一回WBCMLB運営に有利な利益があり、日本も直前まで出場しない予定であったがMLBはでないと国際野球連盟IBAF)の制裁をくらわすぞと脅しをかけてきた
これも国際野球連盟IBAF)をいいように使っている
ちなみにMLB主催のWBCだったが国内のMLBのほうがお金になるので出場しないMLB選手もいた

MLBが金を持ちすぎたのである
サッカーで例えるとEUが1つの国だったらFIFAとこんないざこざが起きたのかもしれない

これからはWBCが野球で1番大きな大会となるとMLB機関だけが得をするような構図だったり、MLB国際野球連盟IBAF)を掌握しているような状況では世界的に野球人気は広まらないだろう

2020年東京オリンピックに野球とソフトボールは復活なるか


2013年5月29日、IOCレスリング、スカッシュ、野球ソフトボールのどの競技を2020年オリンピックに復活させるか投票しレスリングとなり、野球ソフトボールは望みが絶たれたように思われた

しかしIOCが五輪アジェンダ2020という改革案を作り、開催都市が実施競技および種目を提案できる改革案が提案された。これを2020年東京五輪組織委員会が「野球・ソフトボール」を提案すれば、IOC総会での承認を経て実施競技に採用されることが可能となる

これが実現すれば国際野球連盟IBAF)も補助金をゲットできお金問題も解決する
これから期待がもてるだろう